工事不要って本当？光回線再利用で乗り換えが簡単に！

2024年11月27日、NTT東日本から光回線再利用 という新しい枠組みの発表がありました。

現在ご利用中のシェアドアクセス※1回線を廃止し、「光コラボレーション事業者さま※2」の「コラボ光※3」を新規に契約される際に、お客さまが現在シェアドアクセス回線でご利用中の設備を再利用されるお手続き※4のことです。
（コラボ光 ⇒ シェアドアクセス光回線への光回線再利用のお手続きも同じ手順・対応で実施可能です。）

※1 当社の光ファイバを相互接続で利用し、通信事業者各社がサービスを提供する形態です。対象サービスについては、ご利用の各社にお問い合わせください。
※2 光コラボレーションモデルによりサービスを提供する事業者さまのこと。
※3 NTT東日本よりフレッツ光などの提供を受けた事業者さまが自社サービスとて提供する光アクセスサービス。
※4 一部、新設工事と撤去工事が必要になる場合もございます。

引用：NTT東日本 

専門用語が多くてわかりづらいですよね。

光回線再利用を簡単にまとめると、次のとおりです。

＼ 【動画で解説♪】光回線再利用とは？ ／

これまで、シェアドアクセス回線と光コラボ間で乗り換えるにあたり、撤去工事と切替工事の2回発生していました。

今回、光回線再利用の登場により、今使っている回線の設備撤去工事が不要に。

シェアドアクセス回線と光コラボ間の乗り換えが、切替工事の1回のみと簡単になります。

この記事では、光回線再利用の内容や注意点などをわかりやすく解説します。

そもそもシェアドアクセス回線って何？

シェアドアクセス回線とは、ダークファイバー を使った光回線サービスです。

シェアドアクセス回線事業者は、ダークファイバーを独自に整備してサービスを提供しています。

別名「独自回線」と呼ばれており、NTTの回線設備をそのまま使っている「光コラボ」とよく比較されます。

例えるなら、NTTが持っている空き地に自分たちでお店を立てて営業しているイメージですね。

代表的なシェアドアクセス回線として、NURO光やauひかりが挙げられます。

シェアドアクセス回線と光コラボの違いって何？

シェアドアクセス回線と光コラボの違いは、NTTが設置した光回線の設備を自分たちで整備しているかいないかです。

光コラボは、NTTドコモやソフトバンクといった各事業者が、NTTの回線を借りてサービスを提供している回線。

例えるなら、NTTの店舗を間借りして営業しているお店みたいなイメージですね。

光コラボはあくまで、NTTの回線設備を借り受けたものを提供しているので、回線の設備まで手を加えていません。

一方で、シェアドアクセス回線は、大元の設備はNTTの回線設備ですが、自分たちで独自に整備してサービスを提供しています。

NURO光が2Gbpsで提供できるのは、独自で整備しているからです。

このように、利用している回線の設備が異なるので、シェアドアクセス回線と光コラボ間で乗り換える際には、使っている設備の撤去工事と切替工事の2回発生していました。

光回線再利用の登場で、乗り換えが簡単に

光回線再利用の登場により、シェアドアクセス回線と光コラボ間の乗り換えが簡単になります。

光回線再利用とは、今使っている回線設備のまま新しい光回線に乗り換えられる、新たな乗り換え方法です。

大前提、シェアドアクセス回線と光コラボでは回線の設備が異なります。

従来のシェアドアクセス回線と光コラボ間の乗り換えは、一度回線の設備を撤去してから、新たに利用する回線の設備に切り替える必要がありました。

光回線再利用では、今使っている回線の設備をそのまま使えるので、撤去工事という大きなハードルが1つなくなります。

特に、シェアドアクセス回線は、光コラボと比べてスペックが高くキャンペーンも豊富です。

参考までに、ドコモ光とNURO光を比較してみましょう。

	月額料金	通信速度 （実測値）	キャンペーン
ドコモ光 （光コラボ）	5,720円	426.12Mbps	・開通工事費実質無料 ・37,000円キャッシュバック
NURO光 （シェアドアクセス回線）	5,200円	755.96Mbps	・開通工事費実質無料 ・78,000円キャッシュバック ※2ギガプラン ・2カ月お試し特典

以上のように、シェアドアクセス回線に乗り換えると、通信環境が改善される可能性が高いうえにキャンペーンでお得にはじめられます。

光コラボ利用者で、シェアドアクセス回線への乗り換えを検討している人からしたら、願ってもない話ですね。

光回線再利用は従来の乗り換えと何が違う？

「光回線再利用」と「従来のシェアドアクセス回線と光コラボ間の乗り換え」との違いが4つあります。

光回線再利用とは、今使っている回線の設備はそのままで、新しい光回線に乗り換えできるという乗り換え方法です。

これまで、シェアドアクセス回線と光コラボ間で乗り換えをするにあたり、2つの工事が発生していました。

1. もともと使っていた回線の撤去工事
2. これから使う回線の設備切替工事

例えば、光コラボからNURO光に乗り換えるとしましょう。

NURO光を利用するには、設備切替の工事が2回発生します。

もちろん、光コラボの撤去工事もあるので、計3回工事が必要です。

貴重な休日を3回も工事の立ち合いに当てるのはイヤですよね。

また、回線の撤去工事には費用が発生します。

	撤去費用
光コラボ	0円
シェアドアクセス回線	10,000円～30,000円

光回線の乗り換えで、時間とお金の両方を使うのはかなりの労力ですよね。

しかし、光回線再利用で乗り換えると、もともと使っていた回線設備の撤去工事が不要です。

つまり、これから使う回線の設備に切り替える工事の1回で、新しい光回線へ乗り換えられるようになります。

撤去工事は、必ずしもなくなるわけではないので注意！

切替工事と言っても、「壁に穴を開ける」「電柱からケーブルを引き込む」といった大掛かりな工事ではありません。

ONUなどの端末と光ファイバーケーブルを、乗り換え先の光回線の物に切り替える手続きです。

工事の立ち合いは不要なので、「わざわざ休みをとらないといけない」といったこともありません。

また、撤去工事がなくなるので、開通までの期間が短縮される可能性が高いです。

具体的に「○○までに開通できる」と明記はありませんが、工事回数が1回減るので従来よりも短い期間で乗り換えられるでしょう。

以上のように、光回線再利用がはじまれば、利用者の負担は大幅に軽減されますね。

	従来	光回線再利用
工事	計2回 撤去工事 切替工事	計1回 切替工事のみ
撤去費用	10,000円～30,000円 ※光コラボは無料	0円
開通まで	2～3カ月	1カ月？

光回線再利用で乗り換えるなら、光回線再利用承諾番号を発行

光回線再利用で乗り換えるなら、光回線再利用承諾番号を発行しましょう。

発行場所と発行するものは、利用している光回線によって異なります。

利用中の光回線	発行場所	発行するもの
シェアドアクセス回線	シェアドアクセス回線事業者	光回線再利用承諾番号 （光コラボ用）
光コラボ	光コラボ事業者	光回線再利用承諾番号 （シェアドアクセス用）

光回線再利用承諾番号の有効期限は、発行日を含む15日間。

15日を過ぎると失効となるので、再発行が必要です。

光回線再利用承諾番号を発行したら、早めに乗り換えの手続きを進めましょう。

光回線再利用の注意点

光回線再利用で乗り換えるにあたり、注意点が6つあります。

今使っている場所でしか光回線再利用はできない

光回線再利用で乗り換えるなら、現在利用中の住所と同じである必要があります。

引っ越し先では、光回線再利用での乗り換えができないため注意しましょう。

引っ越しなど新たな住所で乗り換える際の手続きは、「移転」or「新規」という別の手続きです。

「移転」の詳細については、光回線の引っ越し手続きでやること を参考にしてください。

光回線再利用は、戸建てプランでしか利用できない

現状、光回線再利用で乗り換えできるのは、戸建てプランのみです。

残念ながら、マンションに住んでいる人は光回線再利用で乗り換えできません。

なお、本スキームについてはファミリータイプ（主に戸建住宅）のみが対象であり、マンションタイプ（集合住宅）は対象外となります。

引用：NTT東日本 

今後、マンションでも光回線再利用で乗り換えできるようになるのを祈りましょう。

契約者本人が乗り換えの手続きを行う

光回線再利用で乗り換える場合、手続きは契約者本人が行います。

代理店や事業者側で手続きができません。

後ほど、光回線再利用で乗り換える際にやることで紹介しますが、乗り換えの手続きですることは次の2つです。

利用中の光回線によって、解約金が発生する可能性がある

利用中の光回線によっては、解約金が発生する場合があります。

契約期間の縛りがある光回線を利用している人は、更新月以外に乗り換えすると解約金が発生します。

契約期間の縛りがある光回線を利用している方は、更新月のタイミングでの乗り換えをおすすめします。

光回線再利用で撤去工事費がなくなったので、どうせなら解約金もかけずに乗り換えましょう。

光回線再利用で乗り換えできる事業者を探す↓↓

利用中のメールアドレスが使えなくなる可能性がある

光回線再利用で乗り換えたことにより、今利用しているメールアドレスが使えなくなる可能性があるので注意しましょう。

ただし、利用中の光回線によっては、今利用しているメールアドレスをそのまま使えます。

例を挙げると、ビッグローブ光はオプション（220円/月）に加入すれば、乗り換えてもそのまま利用できます。

また、乗り換え先で新規でメールアドレスが発行されるかは、乗り換え先によって異なります。

利用中のオプションサービスが使えなくなる可能性がある

光回線再利用で乗り換えた場合、利用中のオプションサービスが使えなくなる可能性があります。

ここで言うオプションサービスとは、光テレビや光電話を指します。

オプションサービスが使えなくなる可能性があるのは、主にシェアドアクセス回線から光コラボに乗り換えるパターンです。

もし、光コラボに乗り換えてからも使いたい場合は、乗り換え先の光コラボ事業者にサービスの申し込みをしましょう。

【要チェック】光回線再利用ができる事業者一覧

光回線再利用で乗り換えできる事業者は95社です。

皆さんに聞きなじみのある事業者ですと、次の14社が挙げられます。

光コラボ事業者名称	光回線サービス名
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社	ドコモ光
ソフトバンク株式会社	ソフトバンク光
ビッグローブ株式会社	ビッグローブ光
株式会社縁人	enひかり
株式会社エクスゲート	おてがる光
株式会社USEN NETWORKS	USEN光01
ＭＸモバイリング株式会社	Marubeni光
株式会社アイキューブ・マーケティング	andline光
株式会社エディオン	エディオンネット
株式会社ドリーム・トレイン･インターネット	DTI光
株式会社エヌディエス	Tiki光コラボ
株式会社スピーディア	SIS光

シェアドアクセス回線 事業者名称	光回線サービス名
KDDI株式会社	auひかり
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社	NURO光

多くの事業者が対象ですが、西日本を中心に提供している電力系光回線 など、今回のラインナップには登場していない光回線があります。

このように、すべての光コラボ・シェアドアクセス回線に乗り換えできるわけではありません。

乗り換え先の光回線があるのか必ずチェックしましょう。

光回線再利用で乗り換える際の流れ

光回線再利用で乗り換える際、次の4ステップで進んでいきます。

【まとめ】光回線再利用で乗り換えが簡単に！情報は随時更新

改めて、光回線再利用の内容をまとめると次のとおりです。

撤去費用と工事の立ち合いがなくなったので、今まで以上にシェアドアクセス回線と光コラボ間の乗り換えが簡単になります。

利用者からしたら、負担が減るうえに乗り換え先の選択肢が増えるので、嬉しい限りですね。

もし、乗り換え先を迷っている人は「おすすめの光回線ランキング」を参考にしてください。

おすすめの光回線はもちろん、選び方なども解説しているので、乗り換え先選びの力となるはずです。

現状、光回線再利用に関する情報は少ないですが、今後新たな情報が公開されていくでしょう。